次世代のボディケアを読み解く一級品の資料です
こんにちは、野田です。
骨盤軸整体協会では協会認定資格を得るために、臨床レポート10枚の提出を定めています。
これがとても読み応えのあるレポートばかり。
提出された先生方の得意分野がそれぞれ反映されていて、ご自分の環境でどのように骨盤軸整体を活用しているのかを読み取るための資料としても一級品なのです。
こんな素敵なレポートをただファイリングしてしまっておくだけでは勿体無いので、レポートを提出いただいた協会員のメンバーに許可をいただき、こちらでシリーズとして紹介していくことにしました。
今回は協会認定インストラクターである森田先生からいただいたレポートを紹介します。
※ブログの文章としての文脈を考慮し、一部単語や表現などを改変しています
レポート紹介
提出者
森田由美(Mama loves baby 院長)
認定マスターインストラクター
クライアント
O様(注:実名は伏せさせていただきます)
区分
産後(4day)
クライアントの症状
妊娠前から整体(2回/月)とピラティス(1回/週)で定期的に来院。
妊娠中にも骨盤軸整体の施術を実施。出産も初産ながらスムーズ(5時間)だった。
出産後に骨盤軸の検査をしたところ基本的な体幹の軸は残っていたが、骨盤底筋の機能低下と腹直筋離開(2横指程度)が見られた。
症状改善のために意識した施術部位
産後4dayということで妊娠中とは違うバランスとなっているため、再度全身に骨盤軸を通す必要性も考慮したが、本人が自覚している排尿時などに感じる骨盤底筋の機能低下の改善という点にテーマを絞り、内転筋と腹直筋を意識した。
その部位を選んだ理由
骨盤底筋の緩みを考えて内転筋と、腹直筋離開の改善を考慮して腹筋群を意識。
骨盤軸整体施術後の状態
腹筋群の施術後に、効果の指標の一つである体幹の可動域の拡大が見られた。
骨盤底筋に関しては2週間後の再来院時に確認したところ、まだ緩さは感じられるようだったが改善傾向が見られている。
施術後クライアントの反応
施術後、身体のバランスが取りやすいと仰っていただけた。
骨盤軸整体以外で行いたい施術など
骨盤底筋と腹直筋離開を改善するための運動(エクササイズ)
感想、反省点、今後の課題など
産後4dayはまだ母体の消耗が激しく、 運動して身体を使うことは難しいとも感じられるが、立ち姿勢でのバランスが取りやすいと感じられた点を考えると早期より骨盤軸を通すことは重要になってくると考える。
妊娠時におこなった骨盤軸整体の効果が、産後も継続して残っているのも確認できた。
分娩経過がスムーズだったことから、骨盤軸整体を受けておくことで身体の筋肉を連動して使えるようになることがスムーズな分娩につながる可能性を検討していきたい。
評価、感想など
森田先生は整体師&ピラティスインストラクターとして活躍されていますが、助産師の資格もお持ちで、産科院での整体施術なども定期的におこなっている先生です。
通常の治療家の先生でしたら産後4日目の女性に施術する機会はなかなかないと思いますが(笑)上記のような経歴をお持ちの森田先生の院にはそのようなクライアントも来院されるそうです。
当院でも産後6日目のクライアントに施術をおこなったことありますが、確かに股関節の安定性が向上して立ち上がりや歩行が楽になったと仰っていました。
産院で勤務されている助産師さんにはぜひ試していただきたいものです。
骨盤軸整体による全身の筋肉の連動性向上がスムーズな分娩につながる可能性、というのは興味深いですね。ぜひとも継続して検証経過を見ていただきたいです。
森田先生、ありがとうございました。