整体師としてクライアントの「痛み」にどのように向き合うべきか

こんにちは、骨盤軸整体の野田です。

インストラクターの皆さんや他の先生からも相談されることが多いのが、クライアントの痛みが取れない、というものです。

頭痛、腰痛、膝の痛みや股関節痛など、産前産後のクライアントから訴えられる痛みというのは多岐にわたります。

それらの中にはなかなか取りきれないものも多く、対処に悩む方も多いのではないでしょうか。

今回はそのような方にとってヒントとなる話だと思います。

 

整体は痛みを取ることが目的ではない

まず前提として大きく誤解されているのが、そもそも整体とは痛みを取るためのものではないです。

整体の目的とはその人が持つ本来の身体機能を回復させることであって、目先の痛みを消失させたり、特定の症状をなくすことではありません。

物事には全て原因と結果があります。

そして痛みというのはあくまでも結果にすぎません。

その結果を引き起こす原因がどこかに存在する以上、いくら結果だけを取り繕ってもまた同じことが再び発現します。

つまりそもそも直接的に痛みを取り除くテクニックというのは整体には存在せず、そのような解決方法は整体の本質ではないということです。

 

本質的な原因へのアプローチが大切

例えば一般的に接骨院で適応とされるような骨折、捻挫、あるいは交通事故によるムチ打ちなどは主に外傷に由来した症状であり、それらは原因が明確なため「治す」ことは比較的容易であるといえます。

しかし整体院に来院するクライアントが訴える症状はいわゆる不定愁訴であり、それらはクライアント一人ひとりの生活習慣の積み重ねが主たる要因となるため、改善していくためにはその人のパーソナリティ、身体の使い方やクセといった生活習慣まで掘り下げていく必要があります。

そういった本質を見ずにクライアントの訴える「痛み」にばかり囚われてしまい、それを消失させる事ばかり考えて施術を繰り返していても、本質的な原因を改善させない限りその痛みをなくすことはできません。

例えばよくある「腰痛患者の腰を揉む」というような、痛みの部位に直接アプローチするタイプの施術は本質的な原因に対して改善を促しているわけではなく、痛みを発生している筋肉を一時的に揉みほぐしているだけに過ぎないため、例えその部位の筋肉が緩んだとしてもその筋肉に緊張を発生させた本質的な原因が残っている以上、結果的にまた痛みはぶり返してしまいます。

「揉んでもらうとその時は気持ちいいんだけど、数日経つとまた元に戻っちゃうのよねー」という言葉をよく聞きますが、それはまさにそういうことです。

その痛みを取りたいのであれば単に患部を揉みほぐすのではなく、なぜその筋肉が痛みを出すほどに緊張しているのか、その原因を探り出してその部位に過剰な負担がかからないような身体バランスを改善させなければいけません。

 

痛みの先にあるゴールを定める

整体師としてクライアントの痛みに向き合うためには、その痛みとだけ向き合うのではなく、その痛みを通じてクライアントの全てと向き合う必要があります。

単にクライアントが訴える目の前の痛みに振り回されることなく、その原因を探り当て、改善のための手段を考え、施術に落とし込み、実際に施術して検証し、さらなる改善のために調整していく。

その流れで施術を組み立てることができるようになれば、クライアントの身体が改善されていく中で痛みは消失していきます。

痛みを取るのが整体のゴールではありません。

痛みを繰り返さないために、どのような身体にしていけばいいのか。

クライアントとしっかり話し合い、お互いが納得のいくゴールを設定するのが大切です。

 

骨盤軸整体のセミナーでは、産前産後によくある腰痛、臀部痛、股関節痛などに対して、なぜその痛みが起こるのか、どのように考えて改善していけばいいのかといった、本質的な原因の改善方法からしっかりと伝えています。

全てを骨盤の開きが原因です、で片付けてしまうような、低レベルなセラピストで終わることがないように。

興味のある方はぜひベーシックセミナーへご参加ください。

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