こんにちは、骨盤軸整体の野田です。
9月15日に認定アドバンスインストラクターの山口先生による「恥骨結合離開のケアにつながる骨盤軸整体の活用セミナー」が開催されました。
恥骨結合離開の発生頻度は0.3%未満と決して頻度の高い症状ではありませんが、実際に発生した際の褥婦さんにかかる体の負担は甚大であり、長期にわたってQOLが低下する生活を余儀なくされます。
そのような症状に対して骨盤軸整体がどのように活用できるのか。
実際の臨床にて恥骨結合離開の褥婦さんに寄り添い、改善までの経過をまとめたレポートをもとに、90分のセミナーとして開催していただきました。
講師を務めていただいた山口先生は30年のキャリアを誇る看護師さん。
骨盤軸整体もまだ黎明期だった2018年から学び、勤務先のクリニックでも実務において多くの施術実績を積み上げてくれています。
今回も恥骨結合離開の褥婦さんを担当したことをきっかけに、分娩翌日から14日間の入院中、そして退院後も訪問施術による1ヶ月にわたる継続的な施術を実施し、経過観察を膨大なレポートに記してくれました。
恥骨結合離開について、言葉としてはなんとなくイメージできますが、実際にはどのような症状なのか、発症したらどのようになるのか、そして助産師や看護師としてそのように接して対応していけばいいのか、そこまで実践的な知識や経験をもとに学ぶ機会はなかなかないのではないかと思われます。
セミナーでは前提となる恥骨結合離開の症状の特徴から始まり、症状の経過に伴うクライアントの痛みの発生機序がどのように変化していくのか、それに対してどのような施術を実施していくのか、どのような体の動かし方を提案していくのか、そのような段階に応じた対応のステップを体系的にまとめて紹介いただきました。
山口先生の素晴らしいところはクライアントの痛みの出方や箇所を詳細に観察分析し、その一つ一つに対して施術の方向性を見出しながら比較検証を繰り返して少しでもQOLの改善に導くその観察力と提案力です。
いわゆるPDCAと呼ばれる仮説→施術→検証→調整の流れであり、それはもちろん通常の施術時であっても必要な流れではあるのですが、恥骨結合離開のような特殊な状況においても動揺することなく基本を忠実に実行していくその姿勢は、そのサイクルが自身の施術の基礎として身についていなければできないことです。
劇的な改善や最短ルートでの安易な結果を求めがちな整体業界においてそのような基本と基礎の積み重ねは蔑ろにされがちではありますが、しかし逆に今回のような特殊で難易度の高い症例においてはそのような基礎レベルでの徹底こそが重要であり、その基礎が盤石だからこそ幅広い応用力で対応しながら一歩ずつクライアントの体を改善していくことができるのだと思います。
そしてそのような真摯な施術の積み重ねは、クライアントとの信頼関係も盤石なものにしていきます。
どのような症例であってもクライアントとの信頼関係なくしては改善に繋げることはできません。
施術の明確な指標と具体的な手順、経験の豊富さから紡ぎ出される判断力、そして地道な積み重ねによるクライアントとの明確な信頼関係。
その全てを高いレベルで実現できる山口先生だからこそ実現できた症例改善であり、そのような特殊な事例を追体験として実務的に学ぶことのできる有意義なセミナーだったと思います。
当日参加は総勢11名でしたが、アーカイブによる後日視聴を含めて36名もの方に申し込みをいただきました。
頻度の高い症例ではないので即実践活用というものではないと思いますが、特殊なシチュエーションであってもクライアントの状態に合わせて検査や施術の手段を構築していくその算段や手順については、限りなく応用が広がっていく学びだったと言えるのではないでしょうか。
あらためて山口先生、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
これからの骨盤軸整体の活用に繋げていただけたら嬉しく思います。
こちらのセミナーは9/29(金)までオンラインにて後日視聴が可能です。
希望される方は骨盤軸整体の公式LINEより「後日視聴希望」と送って下さい。詳細をお知らせします。
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認定インストラクターによるオンラインセミナーは今後も継続して開催していく予定です。
従来のセミナーとは一味違う、まさに現場で活用されている生きた情報をお伝えするセミナーになると思います。
これからも骨盤軸整体をよろしくお願いいたします。